他院訪問

国内視察として、色々な院を訪問してきました。

●名人のいる治療院
名人の治療院で働いている知人と会ってきました。
そこは古典的な理論を用いて鍼とお灸をバランスよく使った伝統的な治療を行なっていました。
印象に残ったのが、頭から足先までの全身を丁寧に触診することです。
首や手のひらや足裏には体の状態が反映されていること、足首に古傷があると思わぬ悪影響を及ぼしていることなど、独特なノウハウを持っているようでした。
腕のいい先生でも全身の状態を丁寧に診ているということは、興味深いと思いました。

●病院内の鍼灸室
clinical room

病院内にある鍼灸室です。
1日に50名以上の患者が来院し、ベッドが18床備えられています。
総合病院内にあるので、様々な疾患に対応していて、痛み、アレルギー、女性疾患などが多く、年齢も小児のアレルギーから高齢者のパーキンソン病など広い範囲に及んでいました。
施設内に漢方外来も併設されていますが、鍼灸と漢方の理論共有や提携については断たれていて、双方が個別に治療に当たっているようでした。
また今春は長年支えてきた重鎮の退職があり、世代交代が進むということでした。
ここの人とはかつて独立して共同で鍼灸院を作るという夢を語ったこともあるのですが、中堅になって落ち着いたようです。

●パーソナルトレーナーとして重ねるキャリア
gavilan
トレーナーとしてのキャリアを重ねている知人を訪ねました。
元々スポーツマンだったことから、針とストレッチ、運動パフォーマンスの向上について研究を重ねていて、パーソナルトレーナーや専門学校の講師として活躍していました。
診察などは独自の着眼点があり、例えば立位を眺める時は左右差を重視していて、カカトの方向、手首の向き、服装のシワや影の付き方などをヒントにしながら判断するとのことでした。
技術面では鍼灸よりもマッサージや写真のTecnica Gavilanという皮膚を擦る道具(アジアでは「かっさ」と呼ばれます)を使って、様々なスポーツ障害の予防や治療を行なっていました。
アメリカ製の重厚な道具で20万もしたとのことで、大切そうにしていました。
また「ニューロ・キネティック療法」という障害のある筋肉を運動で回復させるという技法を用いて、アスリートのパフォーマンス改善に活用していました。

●チェーン化された大規模院
three river acu
都市圏の駅近郊の鍼灸整骨院です。
明るい治療院で、9床のベッドがあり、1日70名の患者が来院していました。
スタッフは20-30代の若いスタッフ12名です。
治療は60分5000円(初診時6000円)で、医師の同意書があって健康保険を適用させられた場合は4000円で行なっていました。
保険による大幅割引の原資として、通常の鍼灸に加えてマッサージや柔道整復の分を組み合わせて複合的に行なっているようでした。
治療は、操体、整体、鍼灸を組み合わせたもので、治療前後の5分程度の説明にも力を入れていました。
この説明には、丁寧な検査、原因と治療方法や予後などを明快にしていました。
技術や知識の習得のために週1で研修日を設けて、スタッフのスキルアップに力を注いでいました。
勤務時間は8:00-22:00(開院8:30-21:00)と長時間に及び、グループ化を推進していて総院長はオーナーとして財務、マネージメントを担当し、院内業務は院長に任せているとのことでした。

病院にも匹敵する多数の患者が来院する大きな治療院でした。
印象に残ったのは患者説明を重視していることで、わかりやすく自信を持って行なっていると感じました。
また院長は治療以外に指導や会計などのマネージメントも行うので激務ですが、スキルや経験値を高める成長の場にいること思わせました。

日頃は治療室にこもっているので、このような交流は良い刺激となりました。