肩関節周囲炎

肩コリ肩関節は、人体でも大きな関節で、可動域が広いという特徴があります。
それゆえに炎症が起こりやすく、特に中高年以降に生じる五十肩は炎症と可動制限がある、ポピュラーな疾患です。

炎症箇所が少ないと治りが早い
先日、50代の男性が右肩が痛いということで来院されました。

五十肩のような可動制限はなく、大きく動かした時に痛みとクリック音が鳴るとのことでした。
調べてみると腱板部分に筋肉の緊張があり、そこに痛みが集中しているようでした。
一般の五十肩に見られる烏口突起や上腕二頭筋に緊張がなさそうなので、思ったよりは軽いと思いました。
筋肉の緊張を取ると痛みが消え、関節同士の距離も広がってクリック音も消えました。

こういう例は著効しやすいのですが、長年腕を酷使して炎症が広がっているケースや「関節同士が長年摩擦を起こして軟骨が大きく擦り減っている」ケースは鍼灸で難治で、むしろ手術適応のケースがあります。

少し時間のかかる急性期の五十肩
痛めたばかりの急性期は、効果が即時で出にくいケースもあります。
60代の女性が、朝起きたら左肩から上腕にかけての痛くて動かせなくなったと来室されました。
肩から上腕にかけて少し熱感があり、慢性症状や筋肉痛に特有の筋のハリは出ていませんでした。
気の滞りは肩~腕全体にいくつもある感じがしてはっきりとはしませんでしたが、ツボを探してみると炎症特有の反応がいくつかありました。
治療後は痛みはあまり変わらないものの、肩を動かせるようになりました。
急性症状が強いので直後効果は少ないですが、ハリの効果は続いていて翌日以降に軽減していくことを伝え、二日後に来ていただくようにご案内しました。

二日後に二診目となりました。
翌日までは痛みが続いたものの、二日目の朝は痛みがほとんど消え、動作時痛があるものの腕を上げる動作などほとんどできるようになったとのことでした。
気の滞りは肩口にあり、触診でかすかに感じられるハリを取っていくと痛みはほぼなくなり、動作もスムーズにできるようになったので略治としました。

肩の痛みといっても色々なケースがあって、一律に判断できないと感じています。
だからこそ人体は面白く、やりがいがあるとも思っています。