鍼灸をテーマにした本:ノンフィクション編

many books
鍼灸を題材としている本を少しまとめてみます。
ハリがどのような雰囲気の中で行なわれているのか、をわかりやすく説明しているものを選んでいます。
(7月12日 各テーマごとに分割しました。)

「アンニョン お隣さん」

在韓の日本人による韓国エッセイです。韓国の日常を綴ったものですが、この中で4割ほどのページを割いて韓医学について説明されていました。「東医宝鑑」を元に土着・発展したユニークな伝統が生き生きと描かれていました。また意外にも病院以外で個人で鍼を打ったり、韓薬を作ったりしていて驚かされました。

「パリでメシを食う」

タイトルでは「グルメ本」のようにも見えますが、「フランスで働く10名の日本人」を紹介したものです。ユニークな人ばかりなのですが、この中にパリで活躍する日本人鍼灸師が紹介されていました。渡仏当初は詐欺にあうなど波乱万丈でしたが、現在は独自の理論で編み出した技術を指導、治療しながら元気に過ごしているようです。他の日本人の話も読み応えがあるので、一読をお勧めします。

「招待状のない夢」

スポーツ疾患を得意とするカリスマトレーナー「白石宏」鍼灸師の80年代の活躍を描いたものです。
米国トップのアメフトチームに帯同したり、ソウルオリンピックの金メダリストである鈴木大地選手や斉藤仁選手の故障を鮮やかに治療する姿が描写されていました。
治療シーンは臨場感に溢れ、独自の鍼灸技術も詳細に記されていて読み応えがありました。
本書を元にマンガ化もされています。

「国境なき鍼灸師をめざして」

著者は編集者で、一念発起して鍼灸師資格を取得し、その後の南米での治療活動を綴ったものです。
地元で開業する日本人鍼灸師や医師と協力しながら、様々な土地に出張して治療を続ける姿が描かれていました。治安も悪く、無医村のような場所に、著者はわずかな道具を持って飛び込み、現地の生活に少しずつ溶け込みながら治療にあたります。そしてゆったり流れる時間は、慌しい日本で疲れた著者の心身をも癒していきました。

「手でふれる南アフリカ」

マンデラ大統領を治療した縁で南アフリカに渡航した鍼灸師のエッセイです。半年間、この国に滞在し、治療しながらアパルトヘイト廃絶前の南アを描いています。新聞やテレビでは決して分からない差別の現実、治療を通じて得た温かな交流を築きました。その後の経過は17年ぶりに出版された「南アフリカらしい時間」で記されていました。

「はりバカ先生」

北九州市で開業する鍼灸師の日常を切り取ったもので、地元のタウン誌が編集したものです。子どもから大人まで、地域の人々に愛された鍼灸師の姿が生き生きと描かれています。

「女ドクター奮闘記」

遠洋漁業船に乗り込んだ麻酔科女医の記録です。船内にたった一人の医師として内科を中心とした総合診療科主体になると思っていたら、意外にも寒風に吹かれた漁師たちは神経痛に悩まされていました。著者が使ったのはハリで、これが評判になって他の漁船からも患者が訪れるようになりました。船を下りるラストシーンもグッと来ます。