めまい

今日は目眩の方が見えられたので、予定を変更して目眩について書いてみます。

めまいは位置情報の混乱から生じる「平衡感覚の乱れ」のことです。
複数の症状を含んだ広い意味で使われていて、大きく3つに分類されています。
クルクル回るような回転性 Vertigo、フワフワする浮動性 Dizziness、クラっとする前失神 Faintnessの3つです。

1.回転性のめまい
天井が回ったり、吐き気や実際の嘔吐を伴う目眩で、メニエール病、良性頭位性目眩が代表です。
眼振を伴うことが多いですが、これは回転感覚のエラーを目で補正しようとしているためです。
回転性目眩の多くは視覚をはじめとする複数の知覚情報の混乱が原因なので、部屋を暗くして安静に過ごすと、視覚情報を遮断できるので楽になることがあります。
病院では、抗めまい剤、メリスロン(内耳の血流量を増やす)、メチコバール(末梢神経に効果があるビタミンB12剤)、抗ヒスタミン剤(嘔吐などを改善)、抗不安(リーゼ、セルシン、デパス)が処方されています。

2.フワフワした感覚の浮動性めまい
小脳や橋などの中枢系の異常で生じた目眩で、宙に浮いた、雲の上を歩くような感覚になります。
脳梗塞や脳出血などの血流障害や脳腫瘍などによる機能不全が原因となります。
急に歩行が困難になったり、呂律がまわらなくなったりといった症状が同時に現れる場合には要注意です。

3.前失神
目の前が暗くなる、血の気の引くなどの前失神性の目眩で、起立性低血圧が代表です。
この中に実際に意識が消失するてんかんを含めることもあります。

4.その他
上記のもの以外にも薬や食べ物の相性で起こる目眩もあります。
降圧剤を飲んでいてグレープフルーツやはっさくなどの柑橘類を摂ると、肝臓での薬の代謝酵素が阻害されて薬が効きすぎて低血圧を引き起こします。
ニトログリセリンで血管が緩んでいる時にアルコールを飲むと酔いが一気に回って目眩が強めに現れるでしょう。
抗不安薬や抗パーキンソン薬、利尿剤などもめまいを引き起こすことが知られています。

鍼灸治療
めまいの原因が内耳などの抹消系や頚肩部の筋緊張による血流障害である場合は、鍼灸で著効する可能性があります。
この場合の治療回数はだいたい3〜5回くらいです。
注意しないといけないのは、バレー徴候などの中枢神経症状がある場合、激しい頭痛や嘔吐と手足の痺れなどの随伴症状がある場合などです。
これらは脳出血の疑いがあるので神経内科の専門医を紹介しています。
治療では、耳下の乳様突起ー胸鎖乳突筋、側頭筋と咬筋などの咀嚼筋、自律神経を司る星状神経節が存在する喉頭周辺などを調べています。