鍼灸をテーマにした本

many books
鍼灸を題材としている本を少しまとめてみます。
ハリがどのような雰囲気の中で行なわれているのか、をわかりやすく説明しているものを選んでいます。
(4月10日 幻想鍼医など一部追加、更新しました。)

  • 時代物
    「藤枝梅安」
    池波正太郎の代表作で、鍼灸の時代物の代名詞といっていいでしょう。主人公は昼は腕のいい鍼医でありながら、夜はその技術を使って暗殺を行なうという矛盾の中で生きています。悪いことをしながら人助けをする、葛藤の中で振るう鍼の技は冴えわたり、引き込まれました。
    「たすけ鍼」
    江戸時代の鍼医を主人公としたものです。クセのある主人公が人助けをしながら、トラブルを解決していくというもので一話完結の連作でありながら、全体的には大きなテーマを持って展開して行きます。何となく続編の気配を残しながら終わっているので、続きが読めるのを心待ちにしています。
    「鍼師おしゃあ」
    江戸時代を舞台にしたものですが、女性の鍼医が主人公です。腕が良く、キップがいい主人公が活躍する話ですが、こちらは恋のスパイスが効いていて、女性らしい味わいを感じさせてくれます。こちらは実在の鍼灸院が監修として入っているので本格的です。
  • 現代物
    「鷹野鍼灸院の事件簿」
    現役の鍼灸師が小説家という二束目の草鞋を履いて書き上げた作品です。現代の鍼灸院が舞台で、鍼灸師と見習いの二人が鍼灸を題材にして事件を解決していくというもので、ラノベミステリー(?)といった感で展開します。治療の雰囲気が丁寧に書かれていて、個人的にはかなり楽しめる作品で、現在2巻まで出版されています。
    「負けじ魂」
    鍼灸学生達が一流の治療家を目指して奮闘する姿を描いたものです。著者は熟練の治療家で、学生たちの成長に重ねるようにして学生生活や治療の描写を丁寧に行い、合間にロマンスの気配も滲ませていて飽きさせません。
    「いにしえの鍼師」
    元々ネットで販売されていた作品です。主人公は事情があって放浪していた若い鍼灸師で、奇縁から就職した整骨院が物語りの舞台となっています。大陸で失われた幻の鍼灸術を持ち、それは日本では形骸化し、中国でも文化大革命で砕け散った「本物」でした。著者の経歴は不明ですが、脈診などの豊富な知識とそれらを文章に落とし込む筆力は鮮やかで、引き込まれました。専門的な内容に踏み込んでいてクオリティが高く、鍼灸治療の雰囲気の一端を知る上でわかりやすい著作だと思います。
    元々有料で公開していましたが、現在はここで無料で読むことができます。
    「幻想鍼医」
    ネットで好評連載されている作品です。主人公は卒後まもない若手鍼灸師の男女二人。鍼灸院を舞台に展開しますが、鍼を武器に病魔と闘うファンタジー小説といった感で物語りは展開します。戦闘シーンは中医学が反映され、ラブコメ的な要素も入るなど、力作です。ここで読むことができます。
  • マンガ
    tenjinsan
    「てんじんさん」
    明治期の日本を舞台にしたコミックで、熟練の鍼灸師を主人公にして、その技術を生かして人助けをしながら激動の時代を走り抜けるというストーリーです。10年以上前のものですが、実力のある漫画家が書いただけあって迫力ある展開でひきつけられました。
    「0.16ミリの奇跡」
    スポーツ鍼灸の名人と呼ばれる白石宏氏の来歴を漫画化したものです。名人の技術を学ぶため目隠しして触覚を鍛え、逆境の中で努力を重ねてアスリート達の信頼をつかんでいく姿は感動的でした。鍼灸の独特な感覚が巧く表現されていると思いました。
    「守ってあげたい―鍼灸師・診子の初恋」
    数年前に女性誌に連載されたものです。アラフォーの女性鍼灸師を主人公にしたもので、日常の治療風景の中に少し恋のスパイスを聞かせながら物語は展開します。監修を著者の行きつけの鍼灸院でやっているようで、少しだけ鍼灸の独特な哲学が反映されていました。
    「仕掛人 藤枝梅安」
    上の池波正太郎氏の原作を漫画化したものです。優れた原作を元に大家のさいとうたかを氏が描いているだけあって、作りこみがよくできています。
    「マリーマリーマリー」
    女性鍼灸師を主人公とするラブコメです。往診先で出会った謎の男と恋仲になる・・というロマンスを織り込んで展開する物語で、ほのぼのとした読後感を持ちました。