治療の参考資料

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研究用に参考としている書籍とサイトを、備忘録代わりにまとめています。
自分用の資料を兼ねているので、アップデートしながらなるべく上の方に来るように時々調整しています。
最新版で漢方編を追加しました(2/13)


●基礎医学
人体を理解するときに基本となるのは、構造に相当する「解剖」、機能に相当する「生理」、それらの不具合で生じる「病理」です。これらを統合的に学べるようなテキストを使っています。
「人体の全てがわかる本」は、解剖を中心にしながら生理・病理を全て学べるように工夫されています。適度にデフォルメされた人体図を、臓器、疾患と関連付けて説明しれているので、立体的に学べるのが最大のメリットです。
筋肉や関節についてはもう少し深く学びたいと思ったので、これらに特化した「筋・関節辞典」「クリニカル・マッサージ」で知識の再確認をしました。前者はリハビリ向けのテキストですが、筋と関節、動作をカラーイラストで丁寧にまとめていてわかりやすいです。また後者は治療に特化したマッサージ習得のテキストで、写真とイラストで筋・骨格の透視図が描かれているので人体を立体的にイメージできます。
生理学は「セラピストなら知っておきたい解剖生理」で補強しました。これも生理を中心に解剖や病理に幅を広げながら解説してくれるので重層的な学びが可能です。トピックも「むくみが起こる原因」など日常の診療で見聞きする症状をピックアップしてくれていました。
基本はこうした本で一通り理解できます。

●臨床医学
診断学は医師向けのものを中心に使いました。
まずは看護師や理学療法士などのコメディカルが様々な症状を前にしてどのように確定診断していくのかを理解するために「症状対応」が役に立ちます。器具や検査の前の観察と問診で緊急性を判断し、症候を絞って行く流れを説明していました。
「誰も教えてくれなかった診断学」は米国留学した日本人医師が執筆したもので、実践的な米国研修医のスタイルを交えた解説がなされていました。これは実際の診断の流れを、「カード化した知識」というイメージで示していました。
また鍼灸室でよく見る「整形疾患」に関する補強資料として、僻地医療を経験した整形外科医の「診療スキルアップ」を使っています。著者は自治医大を卒業して僻地医療を実践する医師で、MRIなどの機器を使わず、徒手を中心に鑑別診断の数々を手書きのイラストを交えながら詳細に説明されていました。
あと時々、癌や心疾患を思わせる患者さんが見えられるので、危険な病気の兆候とその対処について「帰してはいけない患者」で学びました。この本は前編で総論として具体的な症状やバイタルサインが、後編で研修医と上級医との対話の形式で症例が示されていてわかりやすいものでした。

サイトでは次のようなものを使っています。
Youtubeでみる身体診察
基本的な身体診察をかなりの部分網羅しているので、実際の診察法を効率的に学べます。
オンライン病気辞典 MEDLEY
病気の概要をサイト上で辞書的に検索することができます。
予防医学のクリニック
三重県四日市市で予防医学の観点から診療を行なっているドクターです。
ワクチンを初めとする現代医療の問題点について、鋭い指摘を続けています。
実践する整形外科医
埼玉県の整形外科医のサイトです。
教科書やガイドラインで治らない病気を試行錯誤で治療法を見出していく過程が詳細に描かれています。
「難しいことをシンプルにわかりやすく」説明されている、智慧の宝庫です。
皮膚疾患データベース
名古屋の開業医が作り上げた皮膚疾患のデータベースです。
圧巻の充実度で、気になる皮膚の異常を見たときに参考にさせていただいています。

●鍼灸医学
この分野も一般向けの書籍が充実してきていて、学校で使われる教科書よりわかりやすいものが増えたと感じます。
東洋医学全体を概観するのには、鍼灸を実践する医師がまとめた「東洋医学の基本帳」がわかりやすいものでした。よく似たコンセプトのものが他にもありますので、こういった本で一通り東洋医学独自の概念を俯瞰できると思います。理論を更に一歩勧めて学びたい時には、「難行真義」がおもしろいと思いました。
鍼灸臨床については「特効、鍼灸治療」が出色のものだと思います。著者は色々な名人に習った第一級の治療者で、その技術を引っさげて海外でも活動し、その自信からにじみ出る言は説得力がありました。
続いて「超旋刺と臨床のツボ」は、日本を代表する鍼灸家が自身の技術を詳細に書き記したものです。日本伝統鍼灸と呼ばれる技術で、脈やお腹の具合から診断を下し、特効穴と呼ばれる治療点を経験談を交えながらまとめていて、どの流派にも応用可能な臨床の息吹を感じさせてくれる名著だと思います。
他にプラスアルファとして珍しい治療法に出会ったときの参考資料として、「特殊鍼灸テキスト」を使っています。これは国内外のマイナーな流派をかなり網羅し、コンパクトに凝縮してまとめられているので読み応えがありました。


サイトで参考にしているのは次のようなものです。
リハトラ・ネット
運営者は熟練の理学療法士です。リハビリについての様々な知識が集約されています。凄まじい勉強量で、リハビリについてはコレ以上ないくらい詳細に解説されていて、圧巻です。先細りになる業界の未来についても真摯な考察を傾けていて、感じ入っています。
山形の鍼灸院
トリガーポイントという方法を実践する鍼灸院で、姿勢や生活習慣をヒントにして病気の根本を辿って行くという思考の流れはおもしろくて、時々お邪魔しています。
J-STAGE 論文検索サイト
様々な文献を網羅的に検索できるサイトです。
鍼灸の症例と海外での状況を調べるのに使っています。

●薬学
あと専門外ですが、時々お薬手帳を参考に見せていただくことがありますので、知人の薬剤師の先生に相談してクスリの知識も取り入れています。
初めに手に取ったのは「よくわかる薬の危ない飲み合わせ」です。一般向けに薬の概要を説明したもので入門としては優れていると思います。
次に手に取ったのは学部向けテキスト「好きになる薬物治療学」です。薬の概要、種類、制度、薬効、臨床学などが立体的な広がりを持ってまとめられているので、この一冊で薬のイメージをつかむことができました。化学式や構造式などが登場するため有機化学の基礎があれば読みやすいとは思いますが、なくても理解しやすいようにイラストなどを工夫されていました。
その上で、専門家が参考にしているという「どんぐり式 薬局副作用学のすすめ」を読みました。
他に副作用については「この薬、こどもに使ってはいけません」で、見たことのない薬の名前は「今日の治療薬」を辞書的に使って調べています。

サイトで参考にしているのは次のようなものです。
ろばさんの服薬指導
薬の概略を摑むのに参考にさせていただいています。
薬の情報
一般薬から漢方まで薬とその周辺学問である生理・薬理・統計など幅広く網羅していて、圧巻です。
薬wiki
あまり馴染みのない薬品名を見かけた時にはここで調べています。
向精神薬
精神薬も色々種類があり、知らない薬が出てきた折にはここで確認しています。

●漢方
針と共に東洋医学の双璧である漢方についても知識を整理しています。
漢方は中国伝統医学が古代に日本に渡来したことが始まりになります。世界観は鍼灸と胸痛する「陰陽と五行」というものを中心としていました。しかし江戸時代に生まれた「古方派」は陰陽などの概念とは距離を置いて、独自の道を歩んで今に至っています。
まず入門編としては「決定版 漢方」が入りやすいと思います。
これで一通り抑えたなら、病院で一般的に行なわれている日本漢方をまとめた「漢方薬ガイド」がわかりやすいです。これは風邪などの症状に応じて処方する漢方薬をパターン化して説明していました。もう少し深く学ぶなら生薬を含めて詳細に解説してくれている「漢方方剤ハンドブック」がいいと思います。
一般的な日本漢方以外にも、独自の道を歩んで名人と呼ばれた山本巌医師による「漢方療法」も第三の道としておもしろいと思いました。

サイトで参考にしているのは次のようなものです。
漢方薬リスト
方剤の基本的な性質や効能が表の形で整理されています。
温心堂薬局
佐賀県の漢方専門店です。
漢方に関する膨大な情報がサイト上で公開されていて、参考になります。

●気の医学
気は私の治療の中心に据えているもので、様々な文献を紐解いています。初めに挙げている本はその中でも私の治療の根幹部分を形作っているものです。難解で中々理解できずに、もう100回くらいは読み直しています。
他に同様の概念を扱っていると感じた本も幾つか挙げてみます。
治療の概念はヒーラーと呼ばれる方々と似ていると感じていて、著名な方のものには目を通しています。インドのチャクラバルティ女史の「聖なる旅路」などは興味深いと思いました。理論面は量子力学やホログラム、シャーマニズムなどを参考にしています。
それぞれ色々とヒントをもらっています。

・整体医学
筋の異常は整体バランスの乱れと相互に関連しあっていることから、整体についても注目しています。
本はお勧めできるものを整理しきれていないので、サイトについて少し記述してみます。
奈良の朱鯨亭
整体を入り口にして人体を深く探求しています。
その臨床の数、読書など凄まじい量で、その成果の一端がネットで発表されていることからヒントをいただいています。

●養生
予防はどんな治療よりも大切な、人生を生きるための方法論で、食、運動、メンタルなど幅広い内容に及びます。
基本となる食は、まず食べ過ぎない「量」を調整し、その上で「質」に入るようにします。私は少食を実践していて、その効力を実感しています。
「無病法」は、ルネッサンス期のイタリアで少食を実践して100歳まで健康に生きた人の記録です。
若い頃に食べ過ぎて反省し、少食にしてからは健康なまま長生きしました。
日本の少食実践者のものだと、秋山弁護士の「誰とも争わない生き方」がおもしろいです。
不食を進める中で見出した競争しない生き方というものが紹介されていて驚かされました。
そして昨今話題の「糖質制限」は、江部医師の本を参考にしました。
専門家向けの本ですが、文章が巧みなので門外漢のものが読んでも十分に理解しやすくなっています。

サイトでは次のような所を参考にしています。
若く長生き! 幸福生活養生法
著者は鍼灸師で、世界放浪の経験もある、かなりユニークな方のようです。
様々な文献を紐解き、自らの体で実践しながら養生の研究を続け、その一端をブログで発表しています。
読み応えがあるサイトですが、近年更新は滞っているようです。
僕が菜食をやめた理由
マクロビオティックをベースにして完全菜食を実践していた著者が体調を崩し、自身を支えてきた理論を全てペンディングにして、1から「何が正しいのか」を自身の体で検証してきた記録です。
膨大な量の記録を淡々と丁寧に綴っていて読み応えがありました。
何が正しいのか、はわかりませんが、権威を疑い、自ら考え、実践することの大切さを教えてくれるサイトです。
松井病院食養内科のサイト
日本で唯一の食養内科医、長岡由憲医師の院内発行誌が掲載されています。
薬を使わず、食事養生で治療するということで、先代の日野医師から引き継いで研究が詳細に記録されています。
しかし残念なことに食養内科は15年3月を以って閉鎖となってしまいました。