旅するタイマッサージ師

ruiz
タイ古式マッサージの講習会に参加してきました。
講師は世界中を旅しているというポルトガル人のルイーズ・ローザー先生。
タイに長期滞在して資格を取り、同国でアシスタント・ティーチャーとして活躍、日本では5000円で自転車(ママチャリ)を購入し、各地を転々としながら長期滞在しているとのことです。

講義ではまずタイ古式マッサージの概論が説明されました。
タイマッサージというと日本でもストレッチを利用したものだとして知名度が高まっていますが、本来のものは伝統的な身体感を大切にしながら理論を構築しているようです。
ルイーズ先生によれば人体にはSENと呼ばれる10本のエネルギーラインが流れていてるそうです。
中国医学に似ていますが、そのルートは異なり、7本が足に集中し、それらが一端ヘソに集まった後、上半身に散らばっているとされていました(詳細はこのサイトが詳しいです)。
このエネルギーラインの滞りを解消するためにストレッチや指圧を行ない、それらが足に集中するために施術は下半身が中心になるようでした。

次にペアで実際の施術を学びました。
生徒が初心者ばかりなので導入部分となる基本の型が選ばれていました。

1.交感
仰向けに寝た患者に対して、合掌などで瞑想するように静かに患者と気の同調を図ります。

2.挨拶
仰向けに寝た患者の両足首に軽く手を触れて「カラダ」に挨拶し、同時に触れたところから患者の状態を探ります。

3.足首回し
術者の体重をうまく使いながら内、外に患者の足首を回します。

4.下肢内側のリラックス
thai massage
(出典:0.Roomさんより)
術者は患者の足の内側に入り、患者の膝を大腿に乗せて揺らします。
ゆったりとしたリズムを取りながら患者の足が内-外に揺らしを続け、そのリズムに合わせて「外に動く時」に患者の足を外に軽く押します。

5.背骨脇の指圧
患者はうつ伏せになり、背骨脇に流れるSENを整えるために指圧して行きます。
両手を蝶のように広げて手の平下の固い部分を利用しながら体重を利用して面で押していきます。
仙骨の上から肩甲骨下まで押し、肩甲骨では手の平を上に向けて押し、同様に下に降りていきます。
次は親指を45度くらいの角度であて、今度は点で同様に押していきます。

6.コブラ・ストレッチ
患者の仙骨辺りに座り、両腕を術者の腰あたりに当てて、患者の肩口をつかんでストレッチをします。
コブラと呼ばれているそうです。

7.背骨を緩める
術者は腕を交差させながら、仙骨と上位胸椎を軽く固定し、体重を利用して背骨にストレッチをかけます。
そしてそのまま軽く左右に揺らしてリラックスさせます。

以上のような流れを約2時間くらいかけて互いに行ないました。
術者と患者が双方にリラックスしながら行なう気持ちの良いもので、術者の動きも武道の型のように長年磨き上げられたムダのないものが伝わっているようでした。
マッサージの目的はSENの流れを整えるという一点に集中していて、ストレッチを利用した一般的なタイマッサージとは趣の異なる、奥深さを感じさせるものでした。
なお、出席者は約20名、年齢層は30代ー50代くらいで、男女比は1:3くらいで女性が多く、和気藹々とした雰囲気でした。