クスリについて

aera
雑誌「aera」でクスリの特集をしていました。
これまでに「調子が悪くなったらすぐクスリを飲むべき」という論調は影を潜め、代わりに「日本人がクスリを飲みすぎていることに対する警告」といった編集内容になっていました。

まず、代表的なクスリについて、薬剤師の宇多川久美子氏、医師の浜六郎氏と近藤誠氏の意見から次のようにまとめられていました。

高血圧
高齢者に多く処方されていますが、筋肉と同様に血管壁も年齢と共に弾力性が失われてくるので血液を送るポンプの強さも以前と同じでは難しくなってきます。
そのために心臓が圧力を強めて送り出すので、これが結果的に高血圧となります。
このような体の自然な変化をクスリで抑えることは結果的に様々な不調を作り出すとしていて、実際に血圧180くらいまでならクスリを飲まなくても大丈夫だとしています。
またこれ以外にもクスリそのものに副作用があり、血管壁を緩めた結果、むくみが出やすくなったり、脳に働いて気持ちが落ち込みやすくなったりするようです。
なお、高血圧は1987年には180だった基準値で該当患者は170万人でしたが、2000年には
60代で140に下げられるなどして患者酢は2200万人に増加し、2008年には130とさらに下げられて2700万人と10倍以上に増加しています。

コレステロール
コレステロールは脂質の一種でホルモンや細胞膜の材料となる重要なものです。
そのため肝臓から血中を通って全身に運ばれるのですが、時々活性酸素の影響で、包んでいる袋が破れ、血管壁にヘドロのようにくっついて動脈硬化や心筋梗塞のリスクになるとされてきました。
そのためにスタチンという薬剤でコレステロール値を抑えようとするのですが、コレステロールは細胞膜の素材なので、スタチンを使うと免疫細胞を弱めて免疫力が低下することがあります。また副作用として筋肉を溶かす危険性も指摘されています。
心筋梗塞はストレスの軽減と食生活の変更でリスクをコントロールできるので薬に頼らない道を選択することを推奨していました。

風邪
日本での風邪クスリ消費量は人口比で世界最大とのことですが、風邪クスリは基本的に治癒とは無関係です。
では何に効くかと言うと鼻水や咳、発熱などの症状を抑えることに効果があり、ビジネスマンは重宝します。
しかしこれらは体が体内のウイルスを熱により弱めて、咳や鼻水によって排出しようとする免疫の働きを妨害することになりますので、結果的に風邪を長引かせることになります。

鬱病
鬱病のクスリは副作用との闘いで、短い期間で様々な変遷を遂げてきました。
セロトニンという脳内物質が少なくなると気持ちが落ち込むという仮説を採用していますので、まずこれを分解する酵素の働きを抑える薬が作られましたが、高血圧を誘発する副作用があることが判明して使われなくなりました。
そして登場したのが三環系抗ウツ薬ですが、尿閉や腸閉塞(イレウス)、自他殺衝動を高める副作用があり、現在の潮流はSSRIというセロトニンの体内吸収を妨害するクスリが最近の主流になっています。
しかしこのSSRIも暴力衝動を高めたり、逆に気持ちを落ち込ませる副作用が指摘されているので慎重に服用することが勧められていました。

これら以外に、胃腸薬、インフルエンザ薬、癌などについて記載されていました。

そしてクスリを処方せずに診断・治療を行なっている医師を紹介していました。
丹羽クリニック
真弓小児科医院
湯島清水坂クリニック
それぞれ、基本的に食生活などの生活指導を中心にして、極力クスリを出さずに治癒に導いているようです。

私自身、同じような考えをしているので今回の特集は興味深く読みましたが、こうしたことが雑誌で語られるようになっていることに少し驚きました。