腕が痛くて眠れない

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先日に治療した90台の女性の方の友人が見えられました。
80代後半の男性です。
数年前から左腕の痛みが続いていて、既に数件の病院に通院して大量の日常薬と鎮痛剤を飲んでいますが、効果がなく痛みは悪化しているようです。
特に夜間痛がひどく、処方されているシップで肌があれてかゆみが出て、痛みと痒みで夜はほとんど眠れないとのことです。
もちろん高齢ゆえに腕以外にも肩、背中、足など体中あちこちが痛いとのことでした。
検査では異常がなく自律神経失調症と診断され、今以上のことはできないと匙を投げられたとのこと。
そんな中で、友人が鍼灸で治癒したので、ダメもとで見て欲しいとのことでした。

数年来続いた痛みは脳内にアロディニアという痛みを感じやすい神経回路ができていることも伺え、治療を躊躇しましたが、例の先輩の言葉
「私達の治療は気の流れをいい方向にもって行くだけで、治るか治らないかは患者さんの身体が決めること」
を思い出して治療を引き受けることにしました。

気の滞りは胸を中心にアチコチにあるようでした。
1診目は胸を中心に気を通しましたが、痛みは全く変わらないとのことでした。
3日後の2診目も特に変化がなく、同様な治療を継続しました。
さらに3日後の3診目も同様な治療をしましたが、あちこちにあった気の滞りが胸の辺りに収束している感じがしました。
また治療終了後に頬に赤味が差し、腕以外の部分の痛みはあまり感じないと話されました。
4診目は一週間後にみましたが、腕もあまり痛まなくなり、シップもつけなくて済んだので痒みもなく、だから夜眠れるとのことです。
昔話もよくして下さるようになり、うちに通院されている同年代の患者さんのことを話すと昔の友達だと喜んで下さるようになりました。
5診目以降はカラダの痛みをあまり感じなくなり、もう眠れるようになったとのことなのでメンテナンスを兼ねて時々訪ねるくらいで十分だとお話しました。

鍼灸はこのように実態のよくわからない症状に不思議な効果を現すことがあります。
服の上から触れるだけなのになぜ効果があるのか、時々治療者である私自身が不思議に思うこともあるのですが、とても面白い治療体系だと感じています。