ドイツの鍼灸事情

DSCN1182ドイツの鍼灸学生と話す機会があり、現地の学校事情を聞いたので簡単にまとめてみます。

ドイツは代替医療が認知されていて、鍼灸、ホメオパシー、ハーブなどは頻繁に利用されています。
そのため鍼灸もヨーロッパ内でもトップレベルで浸透していて、毎年5月には中医学会が1週間もかけて行なわれ、世界から1000名以上の参加者を集めて盛況となっています。

この国には鍼灸師という資格はなく、鍼灸ができるのは医師、助産師、自然療法師などの国家資格を持つことが前提となっています。
日本で言う鍼灸師に近いのはこの自然療法師「ハイルプラクティカー」という資格です。
これはホメオパシー、ハーブ、漢方など西洋医学に含まれない、あらゆる療法を行なうことができ、鍼灸もこの中に含まれます。
学校を卒業する必要はなく、独学して一発合格すれば資格授与となりますが、2年くらいの専門学校(150校ほどあります)で勉強してから受験するという学生が大半を占めるようです。
なお学費は2年で100万円くらいとのことでした。
日本人合格者もいますが、ドイツ人が受けても20%以下しか合格できない難しい試験で、言葉の壁のある日本人にとっては狭き門であることが伺えました。
bookドイツの鍼灸学校は民間スクールとなっていて、この自然療法師の資格者に対して鍼灸に特化した教育を行なっています。
教科書を見ましたが予想以上に詳しく、たとえば歴史だと中国で鍼や灸などの漢字の成り立ちから始まり、黄帝内経などの中国古典、各時代の日本や中国の名人や、どのような経緯でドイツに入ったのか等の先駆者たちの系譜をていねいに論述していました。
また経絡というエネルギーラインも筋、生理、解剖などと統合したわかりやすい教科書で解説していて、日本の鍼灸学校だと軽く流すような内容まで丁寧に記述されていました。
その治療体系は中国医学に関する部分で大半を占めていて、日本鍼灸に関しては数ページを割かれているのみでした。
german acu使用する道具はやや太目の鍼が中心ですが日本製の鍼も使われ、お灸はタバコを少し大きくしたような棒灸というものを習っていました。
授業の拘束時間は日本の専門学校のように数時間/日でなので、西洋医学を教える学校とWスクールをしたり、病院でアルバイトをして学費を稼ぐなど学生は一日をフルに活用していました。
また鍼灸の保険は医師が使う公的保険と、自然療法師も使える民間保険でカバーされているようでした。

ドイツで鍼灸治療を行っている日本人は数人が活躍しているようです。
問題はビザですが、元々仕事でドイツに滞在していて語学力と納税実績があって認められて労働ビザがある人、地元の方と結婚して配偶者ビザを得ている人ドイツの医学校を出た人や、サッカーチームにトレーナーとして帯同している20代の方も活躍していました。

海外というと取り留めのない気がしますが、鍼灸という視点を足がかりにして眺めてみると興味深いものがあります。
こうした海外の鍼灸を巡る旅は趣味としてしばらく続けていくつもりです。

ドイツの鍼灸事情」への3件のフィードバック

  1. 西山理恵

    ハイロプラクティカーを目指したい者です。大変参考になりました。

    自然療法専門学校一覧あればご教授お願い出来ませんか?
    入学目指したいと考えております。
    何卒よろしくお願いします。

  2. little-forest 投稿作成者

    コメントありがとうございました。
    私は現地のハイルプラクティカーの方とお話した程度ですので、学校リストなどについてはよくわかりません。
    資格取得には語学や労働など壁はありますが、異文化で体験することは得るものが多く、トライする価値はあると感じます。

  3. 西山理恵

    ありがとうございます‼️

    トライしてみらます!

    お忙しい中、ご返事、深く感謝申し上げます‼️

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