月別アーカイブ: 2014年5月

続・ドイツ人雑感

もう少しドイツ人について書いてみます。
今日はドイツの鍼灸学生について。

自宅は中央駅からUバーンと呼ばれる地下鉄で郊外に向って30分ほどの駅にあります。
駅

余談ですがほとんどの鉄道で自転車専用車両があり、移動先で自転車を使う「輪行」が普及している感がありました。
自転車列車
また犬連れでの乗車も普通にできるようでした。
DSCN1231

そこから徒歩で10分ほどの所にある団地に向いました。
途中はきれいに整備されたガーデンになっていて、個人に分譲されているようです。
草は短く刈り込まれ、庭先にはハーブなどが植えられていて、散歩しながら眺めるだけでも楽しいものでした。
ガーデン

次の写真は入り口部分です。
青い扉がオシャレで、オートロックが付いているのですが、故障していて自由に入ることができました。
エントランス
間取りは2DK,友人とシェアしていて家賃が500ユーロ、日本円だと6万ちょっとくらいといった所でしょうか。
キッチン
写真はキッチンです。
ゴチャゴチャしているように見えますが、道具類はよく使うものを整理していてシンプルで使い勝手が良さそうでした。
それと写真右下にある乾燥機のような丸いドアがある機械は、実は洗濯機です。
横型の造りになっていて、ドイツではキッチンに置くのがデフォルトのようでした。

日常生活は大学の傍らアルバイトをして学費の一部に充当し、長期休暇には電車で3時間くらいかかる実家に帰省したり、中国に短期留学したりしているとのことで、充実した学生生活を送っているようでした。
また明るく真面目で温かな人柄で、やはり日本人とは何となく気が合いそうな国民性だと感じました。

今回は限られた期間の滞在でしたが、ドイツはとても良い印象でした。
先進国なので文化的にユニークなものは少ないのかもしれませんが、それでも重厚な伝統を感じさせる文化や、異なる言語、金髪や青い目など物珍しくて、刺激的な体験でした。
特に私の場合は鍼灸を通しての交流で一層興味深いものがあります。

こうして海外を回っていると、いつの日か「どこに行っても同じだ」という悟りのような境地を体感する日がくるのかもしれませんが、今はこうした異国での体験は日々のリフレッシュのために欠かせない貴重な経験です。
また時間を見つけて旅に出てみたい、という思いを強くしました。

大正浪漫を伝える美人画

夢二
大正時代に活躍した竹久夢二(たけひさ ゆめじ、明治17年(1884年)9月16日 – 昭和9年(1934年)9月1日)のリトグラフ(版画)です。
これは「女十題」という10枚の美人画の1つで「舞姫」というものです。
10のテーマで美人を描いたという企画もので、青い着物を着て少し憂いを帯びた後姿を描いたこの絵がとても気に入っています。

治療室の入り口に掛けてありますので、帰る折にでもご覧下さい。

バリ島の魔法の布

grinsin
治療室は個人的に興味のある品を飾っていて、多くは旅行に行った折に持ち帰ってきた思い入れのあるものばかりです。

これはバリ島の奥地にある「トゥガナン村」というバリ先住民が伝統的に作っているタペストリーです。
気が遠くなるほど大昔から大変な手間と時間をかけて作られていて、インドネシアの祭祀などで使われています。
この布は「グリンシン(Gringsing)」という名で呼ばれていて、「病気(gring)なし(sing)」の意味を持ち、無病息災と幸運をもたらす魔除けの布だと信じられています。

グリンシンは幾つかの紋様を織り上げるため、予め天然染料で数ヶ月かけて染めを行ない、最終的に少女が織り手となって織り上げていきます。
大変な根気と時間を必要とする難しい作業で、織り上げるまでには小さいものでも数ヶ月、大きいものだと数年もかかります。
この予め染めた縦糸と横糸で併せて織り上げる「ダブルイカット」という織り方は世界でも稀な技法で、現在は一部の地域でしか伝承されていません。

織り込まれるパターンは「太陽」や「バリ島に自生する花や植物」、「ヒンズー教の神の武具」など決まっていて、所有者の生まれ月によって決まっています。
それぞれの文様には哲学的な意味があり、生きる指針をも示しています。
写真のものは神さまの武器「チャクラ」というモチーフです。

グリンシンはこうした「いわく」のある布で、長い伝統で紡がれた生きた布です。
バリ島の夕日のような赤い模様を見ていると、随分昔にクタから片道4時間も車で揺られながら訪ねた「トゥガナン村」の夕日が懐かしく思い出されます。

ドイツの料理

ドイツの料理というと我々日本人が何となく思い浮かべるのは
ビール、ソーセージ、ザワークラフトなどでしょうか。

私にとってもあまりイメージが湧かず、どんな料理が出てくるかと興味津々でした。
結果は予想よりは非常にシンプルな料理でした。
よく使う食材はジャガイモ、そしてパンです。
ドイツ料理
メインはポテトサラダとレバーを炒めたもの。写真には写っていませんが他に固めのパンとチーズ、ジャムなどがありました。
缶はドイツのビールです。ベルリーナ・キンドル、要するにベルリンっ子のビールという意味です。
ドイツでは各都市ごとに地ビールがあり、日本より気軽に飲まれているようです。
全体的に日本よりは高めの物価の中でビールは非常に安く、下の缶ビールで100円くらいでした。

ビール

もちろんソーセージなど定番のものもありました。
ドイツ料理2
これは地元のレストランで週末のランチで食べたものです。
ソーセージとポテトサラダ、右のグラスに入っているのはビールですがアップルビールという甘いもので、これも地場ビールです。
値段は全部で1000円くらいでした。

ドイツ食は味付けは塩コショウを中心としたシンプルなもので、それにジャガイモ、パン、チーズなどをあまり加工せずに食べている、という印象でした。
食への情熱は日本の方がずっと強いように思います。
その一方でケーキ類は本格的で美味しかったです。これはさすがに本場だなあと感じました。
ドイツケーキ

それとメニューは基本的にはドイツ語のみで書かれていて、日本のように写真などはないので、一人で行くのは難しいと感じました。
スーパーやブッフェ形式のものは問題なかったのですが、慣れるまでは地元の人と一緒に出かけた方が安心できると思います。

ドイツの鉄道

ハンブルク駅
ドイツでの移動は鉄道を使いました。
駅舎はシックで趣があり、まるでおとぎの世界にまぎれこんだような錯覚を感じました。
日本との違いは次のようなものがあり、注意が必要です。

まず「改札口がない」。
ヨーロッパの多くの駅には改札口がありません。
では料金はどのように徴収するかというと、中で車掌さんが検札に来るのです。
その時にチケットが万一なければ5倍くらいの罰金を払わなければならないそうです。

「トイレがない」
駅やデパートにはトイレがほとんどありませんでした。
たとえば首都のベルリン駅には広い駅構内の一箇所にだけあるのですが有料です。
料金は1ユーロ(140円くらい)と日本の無料トイレに慣れていると入るのに躊躇するような金額でした。
もっとも特急列車の中にはトイレがあり、こちらは無料で使えます。

「電光表示がわかりにくい」。
座席は一等、二等に分かれているのですが、指定席は厳密に分離しておらず、自由席と混在しています。
その区別は座席上の電光表示板でなされているのですが、英語の語感から想像できる「reserved」と「vacant」以外に「 ggffreigehben」というのがあり、座っていいのかどうかわからず逡巡しました。
空席案内
しかしこれは列車発車直前の予約状況を反映していないので「場合によっては席を空けて下さい」という程度の意味で、予約席の乗客が来るまで座っても良いという意味でした。

「チケットは有効化が必要」
チケットは日付を機械で印字して「有効化」という手続きが必要でした。
パスも日付の書き込みが必要ですし、地下鉄のチケットの場合はこれを知らなくて後になってドイツ人に教えてもらって初めて知ったくらいです。

これらには驚きましたが、大陸の移動手段として鉄道が整備されていたのでとても快適な旅を送ることが出来ました。
私が利用したのはユーレイルパスという外人向けに売り出しているフリーパスで5日間の乗り放題で5万円くらいでした。
電車内

電車の一般料金は事前予約と当日券で倍以上の差があるようで、ドイツ語の分からない身では不安があったのでパスを利用しました。

早朝の便ならコーヒーとクロワッサンの朝食がつくなど日本ではあまり見ないユニークなサービスがあっておもしろかったです。
列車の中

それと私は利用しなかったのですが、食堂車があったのには驚きました。